ちなみに、中国で餃子と言えば、水餃子か蒸し餃子であって、焼き餃子はない。
従って、今回も本場に倣って、水餃子と蒸し餃子はあっても、焼きはなし。餡には、豚バラをメインとした2種類と、エビとアオリイカの計4種類の味を楽しんだ。日本では餃子と言えば、焼き餃子であることと同じぐらい当たり前の事として、豚の挽肉を使うのが一般的であるが、中国では豚バラなどを刻んで使うことが多いのだとか。今回初めてそれをトライしてみた。出来はまあまあだったと思うが、皮から作っているので、もちもちっとした食感が何と言っても一番で、中国で食べた餃子の食感を懐かしく思い出したものである。また、日本では、餃子と言えば、醤油に米酢に辣油が定番であるが、今回は中国式に黒酢で食してみた。黒酢は日本では江戸時代以来200年以上もの間、鹿児島県でよく作られていて、これは最近よく知られているように、健康食材でもある。
さて、今回は自分が最近、株式会社ワークライフバランスの小室淑恵さんの講演を聞いた直後ということもあり、「ワークライフバランス」について話が及んだ。小室さんの主張を簡単にまとめると、まず「ライフ」の概念の中には、当然ながら、「家族」や「パートナー」との時間や趣味の時間の他に、「学び」の時間や「ボランティア」なども含まれる、ということ。趣味を楽しむだけがワークライフバランスではない、ということだ。何故、それが必要なのか、というと、個人にとっては、健康や人生の豊かさが増すだけでなく、実は、そうやって社外でいろんな活動をすることが、仕事においても社会の動きにマッチした創意工夫を生み出す余地が生まれ易い、ということで、これは間違いなく正論である、と自分も思う。一方、企業側にとってみれば、供給過剰の現在の市場環境において、そのように創造的な仕事ができる人材の必要性は論をまたないし、短時間で生産的な働きをしてくれた方が、「コスト減」に
なることも間違いない。更に実は、日本政府としても、サラリーマンのワークライフバランスは実は重要だ、とも言う。それは、少子高齢化が進む今、年金の財源確保が大きな課題となっていて、子ども手当などの政策で出生率向上をはかろうとの動きもあるが、今出生率が上がっても、20年はその効果が顕在化しない。一方、女性の社会進出推進で女性を労働市場に呼び込む方が圧倒的に時間的アドバンテージがあるからだ。しかし、それを実現するには、男性の側も会社人間ではうまくいかない。このようにワークライフバランスの必要性を、個人と企業と社会の面から説こうとするところが、小室さんのプレゼン力をよく示している。
さて、最後メインには、築地で仕入れて来た「いさき」を中華風の蒸し焼きにしようと考えていたが、刺身がよいとの声が多く、前菜っぽいものになってしまった。しかし、香草(コリアンダー)との食べ合わせが非常によく、これは思わぬ発見であった!
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