2010年5月30日日曜日

サロンdeリオ:食で人と交わる(餃子)

先日潮干狩りに誘ってくれたI氏ご夫妻や、同じみの金融マンK氏、それから初登場の外資系企業勤務のE女史、そして翌日から2週間のインドパキスタンの旅に出る直前のジャーナリストT氏等に集まって頂き、サロンを開催。今回のテーマは、今一番元気のある国が中国、ということで、「中華」をテーマに、その食の奥深さを味わい、不老長寿を求める中華料理のフルコースと行きたいところではあったが、結局、餃子と、持ち寄って頂いた杏仁豆腐と、最後のジャスミン茶以外は、中華らしいものはテーブルには殆ど登場しなかったと言ってよい(笑)。しかし、食で人と交わると書く、この餃子。皆で話をしながら、せっせと包む作業が何ともQuality Timeにはうってつけではないか。中国でも、餃子の時間と言えば、家族団欒の時間になると言う。今回も、餃子を包みながらの会話で、初対面同士もすっかり打ち解けた雰囲気になったようだ。

ちなみに、中国で餃子と言えば、水餃子か蒸し餃子であって、焼き餃子はない。
従って、今回も本場に倣って、水餃子と蒸し餃子はあっても、焼きはなし。餡には、豚バラをメインとした2種類と、エビとアオリイカの計4種類の味を楽しんだ。日本では餃子と言えば、焼き餃子であることと同じぐらい当たり前の事として、豚の挽肉を使うのが一般的であるが、中国では豚バラなどを刻んで使うことが多いのだとか。今回初めてそれをトライしてみた。出来はまあまあだったと思うが、皮から作っているので、もちもちっとした食感が何と言っても一番で、中国で食べた餃子の食感を懐かしく思い出したものである。また、日本では、餃子と言えば、醤油に米酢に辣油が定番であるが、今回は中国式に黒酢で食してみた。黒酢は日本では江戸時代以来200年以上もの間、鹿児島県でよく作られていて、これは最近よく知られているように、健康食材でもある。

さて、今回は自分が最近、株式会社ワークライフバランスの小室淑恵さんの講演を聞いた直後ということもあり、「ワークライフバランス」について話が及んだ。小室さんの主張を簡単にまとめると、まず「ライフ」の概念の中には、当然ながら、「家族」や「パートナー」との時間や趣味の時間の他に、「学び」の時間や「ボランティア」なども含まれる、ということ。趣味を楽しむだけがワークライフバランスではない、ということだ。何故、それが必要なのか、というと、個人にとっては、健康や人生の豊かさが増すだけでなく、実は、そうやって社外でいろんな活動をすることが、仕事においても社会の動きにマッチした創意工夫を生み出す余地が生まれ易い、ということで、これは間違いなく正論である、と自分も思う。一方、企業側にとってみれば、供給過剰の現在の市場環境において、そのように創造的な仕事ができる人材の必要性は論をまたないし、短時間で生産的な働きをしてくれた方が、「コスト減」に
なることも間違いない。更に実は、日本政府としても、サラリーマンのワークライフバランスは実は重要だ、とも言う。それは、少子高齢化が進む今、年金の財源確保が大きな課題となっていて、子ども手当などの政策で出生率向上をはかろうとの動きもあるが、今出生率が上がっても、20年はその効果が顕在化しない。一方、女性の社会進出推進で女性を労働市場に呼び込む方が圧倒的に時間的アドバンテージがあるからだ。しかし、それを実現するには、男性の側も会社人間ではうまくいかない。このようにワークライフバランスの必要性を、個人と企業と社会の面から説こうとするところが、小室さんのプレゼン力をよく示している。

さて、最後メインには、築地で仕入れて来た「いさき」を中華風の蒸し焼きにしようと考えていたが、刺身がよいとの声が多く、前菜っぽいものになってしまった。しかし、香草(コリアンダー)との食べ合わせが非常によく、これは思わぬ発見であった!


2010年5月5日水曜日

勝浦の初かつお

GWの一日を利用して、今が旬の初かつおを食しに勝浦まで行って来た。勝浦といえば、初かつおの水揚げ日本一を誇る港町。400年の歴史をもつ朝市は、能登の輪島、岐阜高山と並び、日本の三大朝市に数えられる。

勝浦は人口2万人の小さな街であるが、昔は江戸との交易で栄えた港町だ。到着してみると朝市周辺には首都圏のあちこちからの車が密集しており、かつおを丸ごと一本氷詰めにして持ち帰るお客さんで賑わっている。


自分はマーケットに行くのが好きで、ヨーロッパに居た時にも機会があればあちこちのマーケットを見て来た。マーケットは雰囲気に活気があって、数々の商品が並ぶ通りを歩くのは、それだけで楽しいし、また、その場で買い食いができてしまうのも魅力だ。また、そこで売っている食材を見ると、同じヨーロッパでもその土地固有の食文化が見えてくることもあり、食全般について学ぶいい機会にもなる。

今回行った勝浦の朝市は、駅から歩いて10分弱の場所にある、海岸近くの魚市場近くの通りがそれにあたり、だいたい300mぐらいの長さだ。この時期主役の初かつおの他、新鮮な魚介類や干物のお店にくわえて、地元でとれた筍や八頭などの野菜のお店、海苔やワカメ、塩辛、鰹節、など目移りしそうなお店が建ち並ぶこの通りは熱気活気があるだけでなく、地元の暮らしの様子も見えて来てとても面白い。それに、もちろん値段も東京に比べると格安で、ついついあれもこれも買いたくなってしまう。

今回かつおは、朝市のお店でお刺身で頂くことができた。初かつおは、味も美味しいが、香りがさわやかだ。この時期、勝浦ではお刺身の他に、なめろう、まご茶、角煮、などいろんなかつお料理を食している。勝浦では、6月5日に「かつお祭り」があるという。ここではきっともっとたくさんの勝浦のかつお文化に触れることができるだろう。

お土産には、電車だったこともあり、かつお丸ごと一本は断念したが、干物や筍などを持ち帰って、早速うちで筍ごはんにしてみて春の味覚を楽しんだ。しかし、早朝にここでかつお一本買ってくれば、これだけで十分サロンdeリオができてしまう!そんなサロンdeリオをいつかやってみたいなあと思った。

この時期の房総は新緑がきれいで、山にはホトトギスがよく鳴いていた。

「目には青葉、山ほととぎす、初鰹」(山口素堂)


2010年5月2日日曜日

サロンdeリオ:L.A. Miracle

久しぶりのサロンdeリオを先週末に急遽開催。今回のメンバーは、常連の政策秘書H氏、国際金融マンのK氏、以前も参加頂いていて、最近ロシア担当から有名小説家担当に変更となったジャーナリストのK女史。それからK氏のロシア人脈で自分もモスクワでお会いしていたM女史、元ロシア語専攻のM女史と、ロシア語が第二外国語のN女史。ということで、図らずもロシアに多かれ少なかれ関心のあるメンバーが揃った。

料理の方はつまみがオランダチーズと今が旬の空豆。プリモは、春キャベツを使ったリゾット。リゾットは出汁がポイントとなるが、これは鶏ガラをつかってスープを取っておいた。メインは、(自称)「モロッコ風チキン(a la salon de rio)」。鶏のもも肉を、コリアンダー、クミン、など各種スパイスをまぶしてワインでつけ込んで、それをハーブ、オニオン、ガーリック、ペッパーを入れて、トマトで煮込んだもの。スパイスとトマト煮込みによるインパクトのある風味がエキゾチックなモロッコ風。ちなみに、私はモロッコには行った事がない。
しかし、実際モロッコにいけば必ずやこのようなテーストのチキン料理があると信じている(笑)。それとM女史からは、吉祥寺のカフェロシアのピロシキを差し入れとして頂いた。「ピロシキ」は、日本では揚げパンであることが多いが、正式なピロシキは揚げでも、焼きでもどちらでもよい(ロシアでは圧倒的に焼きが主流)。ピロシキは、複数形の言い方で、本当は、「ピラジョーク」というが、パンの中に具が入っているものがピラジョークとなる。しかし、具が入っていれば何でもよいのではなく、正式には、この「形」をしたものがピラジョークなのであり、他の形をした具入りのパンは、別の名前で呼ばれることになっているのである。従って、この写真のピラジョークこそが本当のピラジョークである。勿論味も最高によかった。

それと、デザートには、お菓子づくりの造詣が深いN女史が、SEIJO ALPESのシュークリームを届けて頂き、皆でご馳走になった他、M女史K女史からもいちごを頂き、皆で美味しく頂いた。

さて、今回久しぶりにサロンを開催して楽しい仲間にお集り頂くことができたが、実はその前の週から1週間休暇でロサンゼルスに行っており、この滞在で大きなインスピレーションを得たことが急な呼びかけのきっかけであった。仕事では何度も行った事のあるロサンゼルス。この中心のない広大なスプロール式郊外をいくつものレーンが並ぶフリーウェイで繋ぐ巨大な消費地の集まりが、自分に特別な意味をもったことは、残念ながら、これまでにない。それがわざわざ休暇をとってまで行く事にした理由は、例えばユニバーサルスタジオに行きたかったからではない。Georgetown大学時代の友人の結婚式に招待されたからである。

こうして、先々週の半ばより直行便にのってロサンゼルスに向かい、1週間のロサンゼルス滞在となった。しかし、結婚式に出る以外は、自分にとっては、ハリウッドもディズニーランドも、ショッピングも、正直なところ特段「ワクワク」させるものではない。空港につくや否や、Hertzで車をレンタカーし、フリーウェイをひた走って、何も見る事なくロサンゼルスの街から出てしまった。そして2時間以上車を南東に走らせて向かったのは、フォールブルックにある田舎のオーガニックファームである。

実は、7年頃前に自分は企業のブランド戦略の延長線上と貧困問題への関心からCSRに興味を持ち始めていた。今では信じ難いことであるが、当時新宿の紀伊国屋書店には、CSR関連の書籍はたったの2冊しかなく、そのうちの1冊が「企業評価の新しいモノサシ」だった。今回は、その本の著者でコンサルタントである斎藤槙さんを訪ねるために、このオーガニックファームまで出向いたのである。斎藤槙さんとは、この本をきっかけに、いつからかメールでいろいろアドバイスを頂けるようになった。当時まだ若く、目の前の現実とありたい理想のギャップを埋めようと懸命にもがいていた自分には、現実に押しつぶされずに活き活きと理想を語って仕事をしている斎藤さんとの遣り取りがいつも大きな励ましとなっていたのである。今では、自分のCSRへの考え方も、随分大きく変わってしまった。しかし、この7年間、自分が飛躍できた部分があったとすれば、その大きな原動力の一つは、斎藤さんとの遣り取りから生まれていたと言っていい。その意味で、斎藤さんは自分にとっての恩人である。そのお礼を一言お伝えしたい。そのような思いでフリーウェイをひたすら走り、丘陵地帯
を越えてこの農場についてみると、ちょうど娘さんを近くの幼稚園まで迎えにいって帰って来た斎藤槙さんと7年後にして初めての対面となった。斎藤槙さんは、思っていたよりも、小柄で華奢な女性だった。しかし、想像以上に、元気で明るく、そして心が真っすぐで全く壁を感じさせないオープンな素晴らしい方で、そして本当にアメリカ人のような英語を話す方であった。

さて、この農場、15エーカーの広大な土地で、ワシントン州出身のアンドレアさんが経営するもの。辺り一面自然いっぱいであり、夜にはコヨーテが出没したり、ガラガラヘビも出るという。この土地で、無農薬栽培のオーガニック野菜や果物を出荷して生計を立てている。斎藤槙さんの案内で、農場の桑の実をつまみ、レタスをちぎって食べ、いちごを鱈腹頂いた。新鮮な野菜や果物は本当に美味しい。そして、ここでは養蜂も行っており、本当の100%蜂蜜もここで頂くことができた。毎日、こんなに新鮮な野菜と蜂蜜が食べられるのかと思うと、ここはもう、それだけで自分にとっては、パラダイスも同然であった。さて、夕飯は斎藤槙さん家族と自分、それからもう一人のゲストで、この辺りの不動産を買うために物件を下見に来たペンシルバニア州で水ビジネス会社を経営するアメリカ人の社長さん、それからアンドレアさんのお孫さん達でテーブルを囲むこととなった。大きなキッチンを前に、まさか黙って椅子に座って待っているなどできる筈がなく、自分もキッチンに立って、農場でとれたブロッコリーをつかって、パスタ料理をつくった。

夕飯の食卓、そしてその後も、夜にいちごをたっぷり乗せたアイスクリームを食べながら、そして翌朝の朝食のテーブルでも、もう一人のゲスト、そしてアンドレアさんを含め、この一泊二日の間に、いろんな話をすることとなったが、話題は子供の教育から、食と農業、アメリカの政治、など多岐にわたり、このような体験から受けた刺激が非常に大きなものであったことは、もはや説明不要かと思う。自分は、このような体験を通じて、そして特に斎藤槙さんからも前向きな感想を頂いたこともあり、サロンをもっと頻繁に開催しよう、そして皆と楽しい時間を過ごし、その中で、日本の政治経済や豊かさに関する自らのビジョンや面白いアイディア、それを多くの人に語り、そして周りの意見に耳を傾けよう、そう決めて日本に帰ったのである。このような刺激を受けて帰った後の自分は、まさに豹変したといってよい。目的意識がつよくなったからだろう。生活ががらりと変わった。早朝に起きて毎朝ジョギングをし、朝も夜も自炊の頻度が圧倒的に増え、今まで以上に本や新聞をよく読み、ものを考えるようになった。まさにロサンゼルスの1週間の奇跡である。

というわけで、ここで得たエネルギーをばねに、これからも美味しい食事を楽しみながら、新しいつながり、そして楽しい会話の生まれる会をもっともっと開催していきたいものである。







2009年12月19日土曜日

ゴルフ修行inゴールドコースト

先週は一週間休暇を頂いて、オーストラリアはゴールドコーストへと行ってきた。目的はもっぱらゴルフ修行。今シーズン不甲斐ない成績で終わっていたことから、来シーズンに向けて、「何かを得たい」という気持ちが強く、思い切ってオーストラリアのゴルフスクールへ短期で入ってみることにしたのだった。この時期、南半球のオーストラリアは現在真夏のハイシーズン。ブリズベン空港から南に1時間車を走らせたサーファーズパラダイスにはサーファーや観光客で賑わっている。しかし、自分はこのサーファーズパラダイスを素通り。そのままもう少し南へと車を走らせ、海岸から15分内陸のVarsityLakeのアパートへと向かった。到着してみると、これが素晴らしく広々としたアパート。洗濯機と乾燥機が完備されている他、リビングには大型テレビとステレオが。そして素晴らしく大きいキッチン!

翌朝早速ゴルフ場に車を走らせ、スクールに顔を出すと、ティーチングプロのオーストラリアの女子プロAnnと面会。Annは現役時代はオーストラリアのツアープロでありプレーヤーとして非常にレベルが高いだけでなく、シンガポールのナショナルチームのコーチを行うなど、ティーチングプロとしての経験も豊富だ。実際Annは素晴らしいグリップとバックスイングをしていて、Annのスイングを見ているだけで勉強になることが多かった。

最初に簡単なオリエンテーションを済ませると早速「仕事」に取りかかった。まずは軽くストレッチをして、それから球を打ち始めてウォームアップ。20分ぐらいボールを打つと今度はスイングをビデオにとって、オフィスの中へ。パソコンをつかってスイング解析を行った。これまでも自分のスイングをビデオにとったことは何度もあるが、しかしいつみても「がっかり」するものである(笑)。しかしこうしてビデオを見ながら、何を直さなければならないかをAnn話し合った結果、「まずはバックスイングを直そう」ということで合意した。ビデオにとってみると明らかであるが、自分のバックスイングはスイングプレーンを外れてインサイドに引き過ぎていたのである。その結果ダウンスイングで手首のローリングを使ってフェースをインパクトで合わせる動きが癖になっていた。「なんて酷いフェースの使い方なの!」思わずAnnものけぞった。「こんなに位置からクラブフェースを最後に合わせていけるなんて、あなた凄い運動神経があるわ。でもこれではいつかミスが出てしまう。まずはバックスイングでの手の使い方をマスターしましょう」。そうして、そこからは、Annが組んだメニューに従って、まずはスイングプレーン矯正器具を使って軌道の確認を行って、その後15分ボールを打ち、今度は鏡でバックスイングの軌道を確認。そしたらまた矯正器具に戻って練習、このルーティンを徹底的に繰り返すことにした。

実は自分は今シーズン時々「シャンク」というミスに悩まされていた。シャンクとはクラブフェースが極端に開いて入って来て、場合によってはクラブのネックの当たりにあたってボールが真横に飛んでしまうという、とんでもないミスである(笑)。しかし実はこのミスはプロでも出ることがあるもので、あのタイガーウッズでさえ試合でシャンクのミスをしたことがある。自分もかつてシャンクが出た事があったが、しかし最近はそれが試合でもよく出て困っていた。試合でシャンクが出てると、一気にスコアを崩してしまうため、シャンクの克服が一番の課題だったのである。そこで自分なりにいろいろ考えてみたが、クラブが開いてくるということで、最初からクラブフェースを閉じて上げようとして、徐々にインサイドに上げるようになっていったのだが、実はこれが全くの逆効果!で、これによって、ダウンスイングで右手が下から入り易い状態をつくってしまっており、実はこれが原因でシャンクが出ていたのだ!今回Annのアドバイスでスイングを変えてみて、この事がはじめて分かった!実際、先週は3回のラウンドをしたが、シャンクは一度も出ずに済んだのである。

このようにして、スイングの矯正と、それ以外にグリーン周りのショートゲームの練習をして、初日はあっという間に過ぎたが、目から鱗の手応えの大きい一日であった。

さて、だいたい17時頃に練習を終えると、そこからのパターンはもうだいたい決まっていた。何しろ、真夏のオーストラリアの日差しを受けて、35度の気温の中での活動で、17時にもなるとへとへと。スーパーによって、食材を買い出し、家に帰ってビールを飲んで夕飯を食べてすぐに寝てしまう、の繰り返しだ。しかし、本当に暑いので、身体を冷やす必要がある、ということで、とにかくスーパーにいくと、トマトやキュウリなどの夏野菜を多く買い込み、これらを食べただけでなく、日焼けの酷いところには、きゅうりの輪切りを貼った(笑)。あとは、毎日大きなキッチンをゆったり使って久しぶりのヨーロピアン料理を楽しんだ。

買い出しは近所のとてつもなく大きいショッピングモール、Robina Town Centreに行く事が多かったが、オーストラリアはさすが食料自給率200%だけあり、食材は非常に豊富だ。陳列棚の間を歩くのが非常に楽しい。折角なので、日本ではあまり食べられないものを食べようということで、野菜ではクルジェット(ズッキーニ)などを買ってみた(左はクルジェットのパスタカルボナーラ)。それ以外は、やっぱりオーストラリアは肉が美味しいので、まあ、毎日カロリー消費は多いのでいいだろう、ということで、殆ど毎日肉を食べていたが、とくに子羊が大変美味であった。子羊は保温効果があるので、本当は熱射病になりそうなときに食べるのはよくないのであるが、その味にあっさり負けて、何晩か子羊を楽しんだ。ローズマリーのハーブとの相性が何しろ抜群である。

さて、こんな感じで毎日が過ぎて行き、朝は6時に起床。朝食を食べてカフェオレを飲み、昼の弁当を作って、8時にはゴルフ場へ。昼の弁当をつくっていくというのが、オランダ時代の社交ダンスの試合を思い出させて懐かしい感じがした。そして、17時まで練習とコースのラウンドをして暑さと疲れでバテバテになって、家にたどり着いたら、ビール一杯飲んでから、料理に取りかかる。こんな様子で殆どゴルフ一色。おまけに丁度行った週がAustralian Open ChampionshipとAustralian PGA Championshipの週に挟まれていたこともあり、テレビでもゴルフをよく見ていた。

このゴルフスクールには自分以外にも15名ぐらいの人がいて、殆どが1年単位で滞在している(中にはプロを目指している人もいる)。国籍は圧倒的に韓国が多い。最近の韓国は女子プロの世界的躍進が凄いだけでなく、男子でも昨年はタイガーを一騎打ちでやぶったY.E. Yangが国民的スターになっている程。国民的ゴルフ熱が高い。それ以外にもイギリス人のRay。彼とは2度一緒にラウンドしたが、彼は190cmの長身でゴルフの母国イギリスのシングルハンデ。オーストラリアの海岸沿いの強風の中でも、ノックダウンショットで低く球をコントロールする技術に優れており、最終日のコンペでは3ホール連続バーディのおまけ付きで36-34の通算2アンダーで周り、優勝を飾った。しかし何より驚いたのが、彼の本職がblacksmith(鍛冶屋 or 馬の蹄鉄打ち)であったことだ!それ以外には、タイ出身のタード。タイに帰ったら何するの?と聞いてみると、「ゴルフ」と返って来た(笑)。27歳の彼は家が大変裕福らしく(封建領主のような家なのだろう)、生まれてこのかた仕事をしたことがないとか。こういう人に会うと、改めて「働く意味」ということを考えさせられる。自分は仮にお金に困ってなくても仕事をしたいと思うだろう、それは仕事を通じて得られるものが大きいからだ。しかしまた逆に考えてみると、仕事ができる環境にあるのであれば、お金のために働くというのでは、あまりにも惜しい、ということだ。

このように実はゴルフだけでなく、いろんな人との出会いもあり、なかなか得る物が多い一週間となった。ちなみにオーストラリアについては、今回で訪問するのが、4回目。最初は高校生の時に奨学金を頂いてシドニー大学に2週間滞在。その後は、ケアンズでダイビングをして、2年前には仕事でメルボルンへ。ゴールドコーストは今回が初めてであったが、今回の印象としては、かなり「バブル」な印象であった。確かにオーストラリアは資源国で、原発に不可欠なウランの埋蔵量も世界屈指で豊富。今後も期待される新興国の経済成長に伴う資源需要で潤うのは間違いないだろう。しかし感覚的には、人口に対して、住宅が立ち過ぎの感あり。人口で言うとオーストラリア全土でも2200万人、Queensland州では400万人だ。その割に新興住宅地が非常に多く発生している。ぱっと見供給過剰であり、今後の不動産バブルが気になる。

それ以外に今回思ったのは、タイ出身のタードのように、世界にはうなる程お金を持っていて、使い道に困っているという人が大勢いる、ということだ。勿論、20世紀に最もお金持ちとなったのはアメリカの一部の人達であったが、タイなどの東南アジアや、中東のオイルマネー、ロシアの資源マネー、それ以外の地域でも、勿論日本を含めてとにかく使い道に困る程お金をもっている人はどこの国にも大勢いるものである。オーストラリアのゴールドコーストという土地が、そういう人達を惹き付けているのは間違いないだろう。何が要因かといえば、大きなものはやはり環境だろうと思う。海と太陽があって、人が少ない。そして英語が通じる!とにかくこういう人達を相手に商売ができる、というのは楽だ(笑)。

一方でふっと思ったのは、ちょっと飛躍しているが、世界中で皆が英語で話すようになったら、なんてつまんない世の中になるのだろうか、ということだ。特にオーストラリアがアメリカと同じく(アボリジニーは別として)移民が始まってからの歴史が浅くカルチャーに乏しいせいもあったかも知れない。英語以外の言語にももっと親しむようにしたいと何故か思った一週間であった。






2009年11月29日日曜日

第6回サロンdeリオ: The Taste of Winter

昨日第6回サロンdeリオを開催。

今回のメンバーは、サロン常連の議員秘書H氏と国際金融マンのK氏。それから今回初参加の記者T氏に、同じマスコミ関係のS女史。更に外資系のマーケティング会社のC女史と同僚でいつも週末忙しくしているM女史に急遽集まって頂いた。

というのも、今回は、福井の親戚から何と今が旬のズワイガニを発送してもらうこととなったため。オスのズワイガニは20歳ぐらいのかなり立派なもの。ちゃんと足にも越前ガニのブランドを示す黄色いタグがついている。東京マラソンを控えて今日も走り込みをして空腹のT氏はじめ、カニを囲んで暫し無言で手が伸びる。たくさんのカニではあったが、あっという間に殻の山が築かれた。

さて、今回スターターが越前ガニ、というサロンdeリオ創設以来最も贅沢なコースであるのは間違いなかったが、越前ガニの後を何で繋ぐかには、結構頭を悩まされた。まさか、カニで日本酒を飲んでいるっていうのに、その次からヨーロピアンに変える訳にもいかないし、やはり日本酒が美味しく飲めるように、何か素材を活かしたシンプルなものにしよう、ということで伊勢丹に買い出しに。しかし、いいアイディアが見つからず、結局何も買わずに別のスーパーを当たってみたが、最後に手頃な鮟鱇があったので、昆布出汁だけの鮟鱇鍋に決定。その後も、鳥鍋に移行して4時間以上も飲んで食べて、大いに語って盛り上がった。食事が終わると、持ち寄って頂いたデザートに。行列ができて午後には売れ切れてしまうという貴重な吉祥寺のチーズケーキに、上品で取り分けのし易いワッフルを皆で頂き、最後はインドの紅茶でしめ。

今回は常連の2名が中心となるも、それ以外は初参加の多い会であったが、沢山のお酒やカニを囲んで、すぐに打ち解けた雰囲気となり、マスコミ、政治、資源ビジネス、鵜飼、など幅広い話題に花が咲いた。また、翌日が誕生日であったこともあり、12時過ぎまで残ってお祝いもして頂いた。

お集り頂いた皆様、本当に有り難うございました!




2009年10月16日金曜日

コーヒーチェーンにて。

「実は、今日が最後なんですよ」。

いつも出社前にコーヒーを飲んでいるタリーズコーヒーにいつものように足を運ぶと、てきぱきと気持ちよくお客さん対応をする店長さんらしき人から、注文の際にこのように伝えられた。

この店長さんらしき人は、見た目の年齢は20代後半ぐらいに見えるが、とてもしっかりしているので、実際にはもっともっと年上の人かも知れない。

声が大きく、店内によく通る声で挨拶する。

「ありがとうございました!いってらっしゃいませ!」

実は、この店に通うようになる前は、向かいにある別のチェーン店に行ってコーヒーを飲んでいた。それは、その後電車にのるのにそっちの店の方が駅に近いからである。しかし、あるときタリーズコーヒーに来てみると、この店長さんの対応がとても気持ちよかったため、それ以来こちらのお店にくるようになっていたのだ。

タリーズコーヒーでの接客業は、決して複雑なことをもとめられるものではないだろう。入ってくるお客様を迎え、注文をとり、会計をすまし、コーヒーを入れる。それぐらいの工程である。しかし、この店長さんがやると、他のバイトの人とは、明らかに違う。これだけの工程のものなのに、これ程までに差が出るものか、と思わせる程だ。そして客足が弱まると、バイトの店員さんにいろいろと指導を行っているが、これを聞いていると、店長さんがいかにサービスの細かいところに気を配っているかがわかる。

しかしだ。「今日が最後なんですよ」という言葉を聞いて、「そうなんですか!それは残念です」と思わず言ったものの、その瞬間、「この人は実はバイトだったのだろうか。だとしたら、いったいどんなバイトの人だろう」と思っていた。サービスやブランド理論の本を読むと、いろんな素晴らしい例が出てくる。素晴らしい例の共通点というのは、コーヒーチェーンの店員でも、バスのドライバーでも、だいたい自分の仕事をそのような枠にはめて考えるのではなく、自分のミッションを定義しなおして行動できる、というところにある。この店長さん、あるいはバイトの方は、まさにそういう人なんだろう。

「いつも本当にどうもありがとうございました。またいつかどこかで何かをはじめられる時はぜひご連絡ください。いつでも顔を出しますので」。

といって、自分の名刺を帰り際にお渡しし、そのまま会社へと向かったのであった。

2009年10月6日火曜日

日本女子オープンゴルフ


一昨日の土曜日に、日本女子オープンゴルフ選手権を見に行って来た。

女子ゴルフは現在スター選手揃いで見所が満載。今回も今年アメリカで勝った宮里藍ちゃんはじめ、上田桃子、横峯さくら、今年6勝の諸見里しのぶ、古閑美穂、今年3勝の有村智恵など。スタート時間に合わせて選手が順番に練習場に姿を表すと、それだけでギャラリーも沸く。こっちも朝早くから行って、練習場の一番前に陣取り、各選手のスイングをしっかりチェックした。

しかしさすが日本一を決める大会の決勝ラウンド、どの選手も本当に素晴らしいボールを打っている。クラブが上から入って来て、ボールをクリーンにヒットするその打ち方は、アマチュアとは全く違うといってよい。しかも下半身が静かで、インパクトまでが本当に丁寧に入ってくるので、ショットが全くブレない。

しかし今回びっくりしたのは、何と言っても韓国勢の多さだ。結局優勝も韓国のソンボベ選手が勝ち取っただけでなく、ローアマ(アマチュアの1位)も韓国の高校生が取って行ったが、それ以外にも、昨年度の優勝者である李知姫、今年の全米オープンチャンピオンであるチウンヒなど。それ以外にも、それ程知られてないが、シンヒョンジュや黄アルムなどがいて、本当に素晴らしいスイングでボールを打っている。韓国勢を見て思ったのは、ひとつに皆身体が大きいこと。優勝したソンボベはじめ李知姫も170cm級である(だから、ボールもかなり飛ぶ)。それに比べて、優勝を逃した横峯さくらや宮里藍などは155cmなので、並ぶと二周りぐらい小さく見えてしまう。

そんな韓国勢の中で、最も凄いなあと思ったのは、今年日本で3勝している全美貞(ジョンミジョン)。まず、彼女はテレビで見るより遥かに大きい。身長は175cmで、一緒に回った日本の飛ばし屋三塚優子(172cm)と並んでも一周り大きく見える。彼女のスイングはこの長身を活かしたゆったりとしたもので、ウェッジからドライバーまで一定のリズムでボールをヒットする。アドレスはどっしりとしていて完璧なアラインメント。ここからテイクアウェーは上半身主導で捻って行くが、トップでのクラブの位置が完璧。さらに、トップからの切り返しのタイミングが絶妙で、下半身主導のダウンスイングに入る一瞬のタメのつくり方には、惚れ惚れする。男子ゴルフでいうと、アーニーエルスを彷彿とさせる美しいスイングだ。

今回は全美貞について18ホールのプレーをみたが、軽く放つショットがどれも素晴らしく正確であり、ラフやクロスバンカーからも正確にグリーンを捉えるショットメーキング技術には本当に感嘆するばかり。結果は68の4アンダーであったが、パットがもう少し入れば7アンダーの65は軽く行けたであろう、といった内容のプレー。今回は上位に食い込むことができなかったが、これから後半戦、必ず優勝争いに加わってくる選手だ。

現在女子ゴルフの世界では、米女子ゴルフツアーも韓国勢が完全に席巻している状態。何故韓国勢が急にこんなにも強くなったのか、その理由は分からないが、とにかく韓国勢は強い。メンタルに強いこともあるだろうが、技術がしっかりしている。今後米ツアーは不況でスポンサーが減ること考えると、これからもっともっと韓国勢が日本でプレーすることになるだろう。ゴルフ界における韓国勢の躍進はまだまだこれからかも知れない。